サマーパッチ

病原体:マグナポルテ菌

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ベントグラス、ブルーグラス、フェスクなどに発生するが外着生根部感染(ETRI)病のひとつである。感染は菌の根部表面の付着から始まり、楕円形の菌足(付着器)を形成し、後に内部の中心柱に侵入する。そのため根部は黄褐色~黒色となる。

【発生芝種】ベントグラス、ブルーグラス、フェスク
サマーパッチ

菌の主な生息部位

 

発生芝種・発生時期

サマーパッチ

 

発生生態

ベントグラス、ブルーグラス、フェスクなどに発生する外着生根部感染(ETRI)病のひとつである。感染は菌の根部表面の付着から始まり、楕円形の菌足 (付着器)を形成し、後に内部の中心柱に侵入する。そのため根部は黄褐色~黒色となる。その後、根の機能障害によって初期ではダラースポットに似るが、次第に20~50cmの黄化パッチとなり、後期になると褐色枯死に至る。それゆえ感染の後期に気付くことが多い。

 

予防対策

発生はpHが7以上の土壌に限られ、pH6.5以下の酸性土壌では発生しない。酸性肥料の施用で抑制できる。

 

治療対策

外着生根部感染(ETRI)病に有効な薬剤が推奨される。しかし、パッチが発生してからの処理では回復には時間を要する。

 

Envuの推薦防除方法

病原菌は根部に感染しているので春期にDMI剤を多水量で散布します。

 

参考写真

サマーパッチ 16-1

水ミチに沿って発生したサマーパッチ(ブルーグラスフェアウェイ 8月)

 

サマーパッチ 16-2

ほぼパッチ内のブルーグラスは枯死している(フェアウェイ 8月)

 

サマーパッチ 16-3

毎年同じところのブルーグラスに発生したサマーパッチ. 混播されたベントグラス(青緑色部分)には感染していない(ティ 7月)

 

サマーパッチ 16-4

サマーパッチに感染した根部には菌足(矢印)と生育を停止した特徴的な形態を表す病原菌糸が観察できる(ブルーグラス8月)

その他の病害・害虫・雑草を探す

疑似葉腐病(ラージパッチ)

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ラージパッチの発生は気温と降雨が最大の原因である(冷夏、多雨、長雨、温かい早春や晩秋)。

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薬害

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薬害とは農薬などの処理によって芝、樹木などの作物に生じる生理的障害をいう。

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ほこりかび病

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梅雨や秋雨の時期に降雨が続き、空気中の湿度が飽和状態になったときに突如として葉に子実体が発生する。

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スプリングデッドスポット

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春、バミューダグラスの萌芽期に20~50cmの芽立ち遅れパッチとして現れる。

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テイクオールパッチ(ベントグラス立枯病)

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テイクオールパッチは造成後4~5年までの若いベントグリーン、あるいはインターシードした若いベントグラスに発生しやすい。

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グリーンには冬期も含めて年中発生しているが、早春期になると増殖が盛んになる。

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ノシバやコウライシバに感染すると春期に生育が遅れてしずみ症状となる。

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夏場の高温・多湿(気中、土中)、一時の乾燥、病原菌・線虫感染などの悪環境ストレスにより芝が黄化し、活力が衰え、葉ヤケや枯...

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30~50cm大のパッチ型とリング型がある。寒冷地では黄色の(イエローパッチ)、温暖地では褐色の(ウィンターブラウンパッ...

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主として秋期から感染が始まる病気で、晩秋から大小様々な褐色~赤褐色のパッチが出現する。

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ライグラス、ベントグラスなどの寒地型芝に8月ごろから高温、日照不足、多湿(朝露がつく)条件下で感染が始まる。

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コウライシバ黒点葉枯症

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赤焼病

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高温と多湿の条件下のみで発生する。特に夜温が高い熱帯夜(25℃以上)になる時は要注意である。

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夏期のベントグラスに灰白色で円形~不定形の1m以下の明瞭なパッチが現れる。

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藻類

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グリーンで問題となる土壌藻類は主として藍藻類のフォルミディウムとノストック、緑藻類のクレブソルミディウムの3種である。

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感染は主に秋期の気温が10~15℃のとき、即ち芝の冬枯れ(休眠)直前の時期に起こる。

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肥料不足の夏場のベントグリーンに発生し、気温が低下してくると自然消滅する。

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雪腐病

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雪腐病は北海道から日本海側を中心とした積雪地帯において融雪後に現れるパッチの総称である。

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この病気は毎年同じ場所に発生する。元来コウライグリーンの病気であったが、近年フェアウェイ、ラフ、ティの重要病害となった。

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細菌病

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症状としては斑点性から全体性まであり、しかも環境条件により様々な色調、症状を示す。一般的には黄色~赤褐色の輪郭の不鮮明な...

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葉腐病(ブラウンパッチ)

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高温期(24~32℃)になるとベントグリーンに必ずといってよいほど発生し、過湿の低刈りグリーンで多発しやすい。

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ピシウム病

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ピシウム病は今のところ分類上、赤焼病以外のピシウム菌による病気の総称とされている。

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ドライスポット

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砂がおよそ90%以上のサンドグリーンのベントグラスに特異的に発生する。

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ダラースポット病

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葉上に感染した初期の病斑の縁は赤褐色になる。その後感染が進みスポット状となり、ムギワラ色~灰褐色を示す。

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赤葉腐病(レッドスレッド)

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北海道や東北、本州の高冷地の寒地型芝(ブルーグラス、ライグラス、フェスク、ベントグラス)に多く発生する。

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ブラウンリングパッチ

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円形または不定形の黄褐色~褐色のパッチで、リング(10~50cm)になることが多い。

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