ティアラフロアブル体験者レポート
岐阜県 富士カントリー可児クラブ 可児ゴルフ場 ヘッドキーパー 桃林秀年 様
〒509-0224 岐阜県可児市久々利向平221-2
【基本情報】
伝統に育まれた本格派。志野コース、織部コース、黄瀬戸コースの個性が際立つ3つのコースから成り立っており、陶芸のふるさとにふさわしく、いずれも名高い郷土の逸品から名付けられました。 3つの個性が一体となって、当ゴルフ場ならではの魅力をつくりあげています。
「系統の異なるティアラフロアブルはローテーションの幅が広がる」 桃林ヘッドキーパー
// 近年の気候変動に伴い、スズメノカタビラ防除方法を調整する必要性がある
当コースは除草剤の自社散布を行っていますが、秋のスズメノカタビラ防除に苦慮しています。それは、ここ5~6年で温暖化や集中豪雨など芝草を取り巻く環境が大きく変わってきたことが原因と思っており、これまでの防除方法では効果が不十分で、美観の悪化や追加の除草コストが必要になることがあります。
これまでも色々な剤をテストしてきたのですが、除草効果は良くとも薬害リスクのある剤だったり、既存の茎葉処理剤では散布時期が遅れ生育が少しでも進んだスズメノカタビラには除草効果が不安定だったりして、毎年必ずしも防除が上手くいっているとは言えない状況です。
したがって、薬剤の種類やタイミング、薬量、使用場所などを毎年試行錯誤しています。 その中で、Envuさんに紹介いただいた新しい作用性のティアラフロアブルを2019年の秋にテストしてみることになりました。
// 除草効果は抜群。抵抗性が発達する前のローテーションに有効
10月中旬にベースとなる既存土壌処理剤と混用して散布したところ、翌春まで全くスズメノカタビラの発生が見られず、驚きました。土壌処理単剤はもちろん、これまでの茎葉処理剤との混用では除草効果が不安定な(生育が進んでいる)時期での散布でしたので、改めて適切な薬剤選択の重要性を認識しましたし、ティアラフロアブルは有効であると感じています。
もちろん、秋や春の日本芝への影響も認められていません。
ゴルフ場で使用される主な茎葉処理剤って作用性の面から限られていますよね。その中で各ゴルフ場は、抵抗性発達のリスクを抱えながらスズメノカタビラ防除にあたっています。
私は、どのような剤でも今はよく除草効果が出ていても、じきに効かなくなると考えています。ですから、効かなくなるまで同じような剤を使用することは控え、まだ効果のあるうちに作用性の異なる剤を組み合わせることがとても重要と考えています。
その中で、系統の異なるティアラフロアブルはローテーションの幅が広がり、助かりますね。
// 防除方法を最適化させ、コースコンディションも向上
2019年テストの除草は上手くいきましたが、気候が異なるので2020年も同じ結果とは限りません。ですから、ティアラフロアブルに限らず、当コースで毎年テストを重ねながら、その年その年の気候に合った適切な散布・薬剤パターンというものを見出していきたいと考えています。
また、各ゴルフ場のキーパーには、各コースの土壌、管理方法、気候などに合った防除パターンを是非検討していって欲しいですね。それが上手な除草、余計なコストの削減となり、コースコンディションの向上につながるはずです。
Envuさんには、新剤のみならず既存剤含めて、各ゴルフ場に合ったパターンのテストや上手な使い方の提案に今後も協力いただき、業界に貢献していただきたいです。