ガイマイゴミムシダマシ
害虫の食害:食品
砕米や穀粉、これらの加工食品をよく食害する。穀物倉庫、精米・製粉工場、飼料工場、鶏舎などでよく発生する。鶏舎などは発育・増殖に好適であり、しばしば大発生することがある。
// 特徴
成虫の体長は5~6mm。体色は黒~暗褐色で、触角、口器、脚部は赤褐色。背面には光沢がある。翅鞘には縦の点刻列があり、その部分は溝状にへこむ。幼虫の体長は約10mm。体は淡褐色で、細長く円筒形。腹部末端は円錐形で、先端が反るように突き出ている。
// 生態
世界各国に分布し、日本では、本州以南の各地に普通に生息する。穀類を食害する害虫で、完全な穀粒を加害することは少ないが、砕米や穀粉、これらの加工食品をよく食害する。穀物倉庫、精米・製粉工場、飼料工場、鶏舎などでよく発生する。鶏舎などは発育・増殖に好適であり、しばしば大発生することがある。名前の通り輸入外米から大量発生することも多い。成虫、幼虫ともに活発に歩行し、成虫は短距離を飛ぶことができる。灯火によく誘引されるため、大量発生したものが家屋に飛来し、問題となることがある。本種の発育は30℃内外の高温で著しく促進されるが、15℃以下では発育できない。成虫の寿命は2~3ヶ月。
// 防除方法
発生源の食品(主に穀類)等の整理整頓が第一。本種は低温に弱いので、発生源となりえそうな食品はできるだけ冷蔵庫などで低温貯蔵するように心がける。駆除には市販のピレスロイド系殺虫剤など(エアゾール剤、燻煙剤など)を使用する。しかし、発生源が食品である場合には、殺虫剤の処理はできないので加熱して殺すか、発生量が多い場合には廃棄処分する。