トビムシ
害虫の食害:その他(腐有機物)
一般的には土中生活者として知られるが、樹上、水辺、雪上、海浜、洞窟などにも発見され、極地や高山帯にも生息している。トビムシ類は、水のプランクトンに対し、土のプランクトンともいわれ、他の生物の餌として、また分解者として生物界における重要な役割を果している。
// 特徴
体長約1~3mm。体形は細長く、胸腹部の各節ははっきりしている。触角は4節からなる。表皮は平滑又は顆粒に覆われており、毛や燐片を持っている。第4節の腹面には跳躍器がある。
// 生態
日本全国に普通に生息。一般的には土中生活者として知られるが、樹上、水辺、雪上、海浜、洞窟などでも発見され、極地や高山帯にも生息している。トビムシ類は、水のプランクトンに対し、土のプランクトンともいわれ、他の生物の餌として、また分解者として生物界における重要な役割を果している。家屋の中では、風呂場や台所、観葉植物の鉢など湿気の多い場所から発生することが多い。乾燥には極めて弱いが湿気と空気さえあれば大抵のところで生育できる。食物はいわゆる有機物で、腐敗した動植物、ワラ、落ち葉、藻類、菌類、地衣類、花粉、虫の死骸など広範囲に及ぶ。温度、湿度、食物など条件が揃うと大量に発生することがある。
// 防除方法
発生源の乾燥と 餌になっている有機物(室内では植木鉢など)の除去が第一である。発生源が屋外であるときは、屋内に侵入してこないように防虫ネットや網戸を張る。本種は高温・乾燥に弱いので、畳やマットレスなどは日光に当てる「虫干し」を行うと効果的である。それでも、駆除できなければ、市販の殺虫スプレーや燻煙剤を使用する。しかし、駆除を行っても湿気の多い環境を改善しなければ再び発生することがある。