セイヨウシミ
害虫の食害:食品、衣類
わずかな隙間から本棚、食器棚、食品貯蔵容器の中などに侵入し、書籍、壁紙、糊、乾燥食品、小麦粉などを食害する。乾燥には弱く、湿度75~95%、温度21~27℃の環境を選好する。
// 特徴
体長約10mm。体形はスリッパ形で扁平。体色は鉛黒色の鱗粉に覆われている。(鱗粉がはがれて黄白色の地肌をのぞかせた固体も見られることがある。)触角は体長の1/2~3/4、尾糸と尾毛はほぼ等長。
// 生態
日本全土に生息しているが、もともとは外来種である。交通機関の発達に伴い世界中に広がり、欧米では書籍の害虫としてよく知られている。日本でも屋内のシミは本種に置き換わりつつある。わずかな隙間から本棚、食器棚、食品貯蔵容器の中などに侵入し、書籍、壁紙、糊、乾燥食品、小麦粉などを食害する。
1年に3~4回発生する。乾燥には弱く、湿度75~95%、温度21~27℃の環境を選好する。
// 防除方法
シミ類の防除はゴキブリの防除に準じて行えばよい。ただし、施用範囲を広くすることが必用である。ゴキブリ用の殺虫スプレーを、押し入れの中、畳の下、食器戸棚(食器に薬剤がかからないように注意する。)などにもれなく処理する。燻煙剤や加熱蒸散剤で処理するのも有効であるが、隅々までゆきわたるように処理する必要がある。屋内の食品くずも餌として利用するので、家屋の清掃、食品等の整理整頓も重要である。