ヒアリ
害虫の食害:その他(毒針による刺傷被害)
ヒアリは、土でアリ塚(巣)を形成する特徴があり、その巣を刺激すると、集団で襲いかかって腹部の毒針で何度も刺すなど、非常に攻撃性が強い。
// 特徴
働きアリの体長は約2.5~6.0mmと、非常にばらつきがある(多形性)。体色は赤褐色で、腹部後半は赤黒色~黒色。腹部の先端に毒針をもっている。触角は10節からなり、先端の2節が大きくこん棒状。腹柄は2節で、前伸腹節に棘や突起がない。
// 生態
南米中部の原産であるが、米国、オーストラリア、中国、台湾などの環太平洋地域の国々に侵入、定着し、地球規模でその分布を広げている。(2017年7月現在)日本では、2017年5月26日に兵庫県尼崎市で、中国広州市からのコンテナで初めて発見され、その後、神戸港や名古屋港などでも発見の報告が上がっている。
ヒアリは、土でアリ塚(巣)を形成する特徴があり、その巣を刺激すると、集団で襲いかかって腹部の毒針で何度も刺すなど、非常に攻撃性が強い。ヒアリに刺されると、アルカロイド系の強い毒による痛みやかゆみ、発熱、じんましん、激しい動悸等の症状が引き起こされる。また、アレルギー性のショックで昏睡状態に陥ることもあり、最悪の場合、死に至ることもある。侵入地域の米国では、年間100人以上の死者が出ている。死傷被害は、人間だけでなく、ペットや家畜などっでも多数の報告があがっている。
なお、本種は、世界の侵略的外来種ワースト100選定種であり、特定外来生物にも指定されている。
// 防除方法
現在のところ、ヒアリを発見したら地方環境事務所等に通報を行う。
駆除する場合は、専門業者に相談、依頼した方が、安全で、効果も高い。