// 特徴
職蟻は、体長2.5~4.0mm。体色は黒褐色で体表は多くの灰褐色の微毛で覆われている。腹柄は1節で、鱗片状で薄く、四角形。羽蟻♂は体長4~5mm、♀は8~9㎜。体色は黒~黒褐色。
// 生態
日本全土に分布する。もっとも普通に見られる種の1つで、植木鉢の下などによく営巣する。台所や風呂場などの木材の腐朽部や土中にも営巣する。室内によく侵入し、砂糖や菓子に群がる。アブラムシやカイガラムシの甘露にも集まる。羽蟻は7月~8月頃に飛び出る。羽蟻は灯火に非常によく誘引されるので、電灯に群れをなして飛んでくる。本種は、木製遊具やデッキなどにシロアリとよく似た蟻道を作ったり、羽蟻が台所や風呂場の朽木からも飛び出すためシロアリと間違えられることがある。
// 防除方法
アリ類の完全な駆除は一般的に困難なことが多い。巣を見つけ出すことは簡単ではないし、たとえ見つけたとしても雌アリは巧妙に逃走することが多い。このようなアリの駆除にはベイト法(食毒)が有効である。市販のアリ用のベイト剤をアリの出没する部屋や通り道にまとめ置きしておく。働きアリは活発に顆粒の毒餌を巣へ運び込み、やがて巣を崩壊させる。また、羽蟻の場合、大量発生は一時的なもので何日も続くことは少ない。ハエ・蚊用の市販エアゾール式の殺虫剤で駆除すればよい。