ルリアリ
害虫の食害:食品、その他(肉食性で昆虫の乾燥標本の内臓や昆虫の卵を食べることもある)
梅雨どきや秋雨の雨の多い時期になると、屋外から室内に避難してくることがある。ベランダなどに営巣したものが家屋内に侵入し、不快害虫として問題になることもある。
// 特徴
体長約2.0~3.5mm。体色は黒色で光沢があり、腹部はるり色の光沢が、光線の角度によって、僅かに見られる。後胸の斜面はほとんど直立している。肢は黒~暗褐色。触角柄節は黄褐色。
// 生態
本州中部南岸から四国、九州に分布。主に日当たりの良い草地や林縁部の朽木、樹木の枯死部、ススキなどの株元などに営巣する。肉食性で昆虫の乾燥標本の内臓や昆虫の卵を食べることもある。アブラムシやカイガラムシの甘露にも集まる。梅雨どきや秋雨の雨の多い時期になると、屋外から室内に避難してくることがある。また鉄道の信号機の隙間などに侵入し、作動不良を引き起こす原因としても報告されている。最近では、野外の新車置き場などに駐車中の車輌に営巣する事例がよくある。ベランダなどに営巣したものが家屋内に侵入し、不快害虫として問題になることもある。羽アリは7~8月に飛び出る。九州海岸沿いなど暖かい地域では3~5月に飛び出ることもある。
// 防除方法
アリ類の完全な駆除は一般的に困難なことが多い。巣を見つけ出すことは簡単ではないし、たとえ見つけたとしても雌アリは巧妙に逃走することが多い。このようなアリの駆除にはベイト法(食毒)が有効である。市販のアリ用のベイト剤をアリの出没する部屋にまとめ置きしておく。働きアリは活発に顆粒の毒餌を巣へ運び込み、やがて巣を崩壊させる。また、羽蟻の場合、大量発生は一時的なもので、何日も続くことは少ない。