イエダニ
害虫の食害:その他(動物に由来する吸血性ダニ)
主としてドブネズミ、クマネズミを宿主とするが、他のげっ歯類からも見出される。巣内に多数発生した個体が、巣を離れて、壁や天井のすき間から室内に移動してきてヒトを刺すこともある。割れ目や暗い所に潜み、吸血は普通夜間に行う。ネズミは冬季にも多いので、1年中発生するが、5月から9月にかけてよく発生し、6、7月は特に多い。
// 特徴
体長約0.6mm~1.0mm。長卵形で淡褐色。(吸血すると赤色ないし黒色に見え、丸みを帯び、膨らむ。背面には、前後に細長く、後端のとがった背版がある。
// 生態
全世界の亜熱帯、熱帯に分布し、主としてドブネズミ、クマネズミを宿主とするが、他のげっ歯類からも見出される。ネズミの巣の中で生活し、ネズミの血を吸ったメスは2~3日の間に約20個の卵を産み、一生に約100個の卵を産む。巣内に多数発生した個体が、巣を離れて、壁や天井のすき間から室内に移動してきてヒトを刺すこともある。割れ目や暗い所に潜み、吸血は普通夜間に行う。ネズミは冬季にも多いので、1年中発生するが、5月から9月にかけてよく発生し、6、7月は特に多い。ヒトの刺咬被害もこの時期に集中する。
// 防除方法
殺虫剤によるイエダニの駆除は、ピレスロイド系の殺虫剤等をイエダニの潜み場所、たとえば、床の割れ目、天井、部屋の隅などに処理する。煙霧処理や燻煙処理などは部屋の隅々まで薬剤が行き渡るので、有効な処理方法である。また、イエダニは高温に弱いので、マットレス、ソファー、畳などは日光に当てる「虫干し」を行うと有効である。