マダニ
害虫の食害:その他(哺乳類、鳥類、爬虫類の吸血性ダニ)
日本では、野山に生息する野生動物に主に寄生している。マダニ類は、全種が脊椎動物寄生性で、主として哺乳類、鳥類、爬虫類から吸血する。
// 特徴
体長は幼虫から成虫まででも、また種類によっても大分ことなるが、一般に、雄は1.5~2.5mm、雌は2~3mmの範囲で、飽血すると5~6mmになる。体色は灰色、黄色系褐色、黒褐色など。
// 生態
日本では、野山に生息する野生動物に主に寄生して いる。マダニ類は、全種が脊椎動物寄生性で、主として哺乳類、鳥類、爬虫類から吸血する。
一度口器を差し込んだマダニは、吸血が終わるまで1~2週間程度は体から離れない。幼虫・若虫・成虫のいずれの時期にも吸血するが、各発育時期ごとに十分に吸血すると宿主から離れ、宿主を3回変える3宿主性 の種が多い。
都会で生活する人が被害にあうことはあまりないが、山間地で生活する人や林業に従事する人の間ではよく知られている。ハイキングやキャンプ、 登山、山菜採りなど、野外に出かけた際に寄生され、帰宅してから発見することも多い。
近年では、都市の空地や公園の芝地などで大量に発生することがあり、 人や犬などのペットが被害にあうこともある。
// 防除方法
マダニの生息するような 山野で野外活動をするときは、布目が細かく、表面の滑らかな、明るい色の衣服を身に着け、裾は長靴やハイソックスの中に入れ、マダニの衣服内への侵入を予 防することが重要。帰宅後は、入浴時にマダニの咬着、衣服への付着の有無を調べる。
マダニに吸血された場合、無理に引き抜こうとすると、体液の逆流を招いたり、体内にマダニの頭部が残ってしまう可能性がある。細菌感染の恐れがあるため、皮膚科を受診したほうが良い。