イネ科
英名:Winter grass, Annual Bluegrass
学名:Poa annual
基本情報・生態・形態
一年草または越年草で、日本全国のゴルフ場、グランド、園地、庭園などの幅広い種類の芝地で最も問題となるイネ科雑草。
草丈は5~30cmで低刈りでも生育可能で、秋から春にかけて発生する。 芝地では数十個体がまとまって生育する場合が多いが、場合によっては一個体ごとに拡散して生育する。
本雑草は亜種が多く、文献によっても異なるがその種類は48種類以上ともいわれ、ベントグリーンではしばしば多年生個体(亜種)が認められる。
全体に薄緑色で、葉の表面は滑らかで、先端は丸みを帯びる。 葉は柔らかでしばしば、垂れ下がり、草丈は20~30cmに達する。発芽するためには光を必要とし、最適な発芽温度は10~16℃。
発生時期
真夏を除きほぼ1年中生育可能であるが、秋~春の生育が旺盛。
被害・影響
雑草ではあるが、一部の亜種はベントグリーンでの生育が良好で、実質的にはベントグラスと共生している場面をしばしば見かける。 種子生産は旺盛で、種子は休眠性を有するもの(秋、春に一斉発芽)から、ほとんど休眠しない種子(ダラダラ発生)まで遺伝変異が大きく、このことも本雑草の防除を困難にしている。 また、本雑草は芝生地の美観を損なうばかりでなく、パッチ状に密生した群落を形成し、ゴルフプレイなどの質を低下させる。